本当に伝えたいのは板倉町の「風景」だ。【板倉町日帰り遠足記:後編】
日帰り遠足の午前中は、板倉町に行くきっかけとなったブログをなぞる感じで行動し、それはそれで楽しかった。
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wassy1974.hatenadiary.jp
とは言え、グルメや観光地だけでは少々物足りないので、午後は自分好みの「生活と生業の風景」を求めてぶらぶらすることに。
■味わい深い集落を探索する。
ナマズ料理でお腹を満たし、田んぼを眺めながら気分良く自転車を漕ぐ。
すると、観光マップで何も書かれていないところに、エエ感じの小高い集落を発見。これは登ってみるしかない。
これは。。。
いいぞ!
むぎゃー!!!
これや!!!ワイが求めていた風景はこれや!!!
不規則な道路と、趣のある家屋がむっちゃ素晴らしい。
板倉町のように川に囲まれた低平な地域では、水害を避けるために、小高い場所に集落が形成されることが多い。
なので、こういう集落があることはある程度予想していた。
それでも、実際に出会えると感動が大きい。
なお、この小高い地形は西方面に続いており、そこに板倉町の中心街が形成されている。
■「揚船」に乗って板倉の生活文化を楽しむ。
昼食を取った「小林屋」で、隣のテーブルのお客さんから「手漕ぎ船の水郷めぐりが楽しい」と教えてもらった。
その船は、地域では「揚船」(あげふね)と呼ばれている。
洪水が来ても流されないように、普段は家の軒先に吊り揚げられている。だから「揚船」というそうだ。
取り敢えず、乗船場がある「群馬の水郷公園」を目指す。
受付で料金1000円を支払い、木製の素朴な手漕ぎ船に乗り込む。
所要時間は約1時間。
いやー、長閑な風景でエエですな。
船頭さんは御歳76歳の大ベテラン。
のどかな調子で、揚船の解説、川沿いの風景と動植物の紹介、水と共生する地域の暮らしなどを話してくれて、途中に愉快な小唄もあった。
特に、「昔の板倉の人にとっては、揚船は軽トラみたなもんでしたよ。」という話しが印象的だった。
観光のために船を作るのではなく、昔からの乗り物を観光に使っているというのが良い。
もう一つ、川には魚の罠がたくさんあって、それを引き上げる漁師さんにも出くわした。
この辺りは国土交通省の開発規制がかかっているので、まだまだ川魚が豊富にいるらしい。
「小林屋」のナマズも、この辺で取れたものが多いそうだ。
実は、最初は「揚船」に乗るかどうか迷っていた。
なぜなら、通り一遍の観光船に乗るくらいなら、自分でぶらぶら探索する方が楽しいかもと思ったからだ。
でも、「揚船」は違っていた。
なんつーか、地域の暮らしと風景そのものを味わえる、素晴らしい体験だった。
■お土産に「原田のうどん」を買う。
事前に板倉町のことをざっと調べた中で、「原田のうどん」が気になっていた。
また、午前中の道中で、黄金に色付いた麦畑を何回か見かけ、期待が高まっていた。
そして、現地に到着。
町工場っぽい製麺所に「うどんcafe」が併設されている。
訪れた時間が遅かったのでcafeは終了していたが、小売りは営業していた。
親切なスタッフの方々に色々と案内されて、地元産小麦のうどんと、ごまだれを購入。
我々が買い物している間、工場の方は引っ切りなしに人が出入りしていて活気があった。
その後、道中で、これまた板倉町特産のキュウリ(促成栽培モノ)を購入。
翌日、板倉の食材で「冷やしごまだれうどん」を作った。
原田のうどんは、ツルツル、シコシコ、モチモチでめっぽう美味い!!!
そして、塩もみしたキュウリ、ごまだれとむっちゃ合う!!!
板倉町の食べ物はナマズだけじゃない!
うどん、キュウリも素晴らしいぞ!!!
と、声を大にして言いたい。
■終わりに
恒例の「個人的愛好度」は、板倉町全体として★★★(必ず再訪したい)とする。
東京近辺からの日帰り観光地としては、これまで訪れた中でトップレベルだと思う。
川越、栃木、佐原などの有名観光地も、それはそれ悪くはないが、もはや「テーマパーク」の部類だと感じる。
それに対して、板倉には、素晴らしい風景と、それを形作った生活や生業が今なお息づいている。
そういうところが自分好みであり、行ってみて本当に良かったと思う。
<完>