焼酎の樽熟成に関する往復書簡(書簡ではない)。
仕事が忙しいので手抜き。
ツイッターランドでの某氏とのやり取りを、ほぼそのまま転載する。
酒の「樽熟成」に興味がある人にとってはかなり興味深い内容だと思われる。
◼️事の始まり
きっかけはこれらのツイート。
勉強になりました pic.twitter.com/WV0ZmvzN6o
— e1ptq9 (@e1ptq9) 2019年2月5日
樽熟で常圧が少ない理由がなんとなくわかった
— e1ptq9 (@e1ptq9) 2019年2月6日
@e1ptq9氏は直接存じ上げないが、ツイッターの発信内容から、あらゆる酒に関して相当な好奇心、知識、そして経験値をお持ちだと推察している。
そのe氏が、わしゅらん5つ星としても名高い(?)「玉箒」に行かれたということで、感想を書いていた。
それに対して食いついく、浅はかなわっしー氏。。。
実は私も、最近同様に感じております。
— わっしーと呼ばれています。 (@wassy1974) 2019年2月6日
◼️e氏からの返答
そして、e氏からの返答。
ツイートの貼り付けだと見にくいので、テキストをコピペする。
樽から析出する成分と麹由来のバニラのような香りを含んだものがぶつかってしまうときのう新橋某バーの亭主から説明を受けまして、実際に減圧の米焼酎をプレーンオークで熟成したものと、豊永蔵の月夜にこいを飲み比べしてみておっしゃっている意味が理解できました。
個人的に減圧の方が好みでしたが、月夜にこいもうまい酒だなぁと思います。でもちょっと飲んでて疲れてしまう酒だなぁって印象でした。
常圧でもたとえば黄麹を使うとか、樽からの成分が出にくいサードフィル以降の樽を積極的に利用してみる、複数の樽でヴァッティング&ブレンドして質を上げていく、などいろいろとやりようもあるのかなぁと素人なりに思っております。
もひとつ興味深かったのは、昔から市場に常圧が少ない理由=減圧が多い理由は、蔵側がそのような熟成内の変化を理解して商品化していたわけではなくて、焼酎じたい飲みにくいものだから、減圧でクリーンにしてウイスキーの水割りを想定して作ってれば万事オッケー程度の理解でやっていたからというのが裏話的に面白かったですね笑
長々と失礼しました。。
むっちゃ興味深いコメントが並んでおりますね。
◼️わっしー氏からの返答
あまりに楽しかったので、乏しい知識と見識を振り絞って、何とかそれっぽい返答を書いた。
ガチ回答ありがとうございます。むちゃ楽しいですね。
まず、「 樽から析出する成分と麹由来のバニラのような香りを含んだものが ぶつかってしまう」というのは、 自家樽熟成の経験則として感じています。 自分は個性的な酒が好きなので、ついつい個性的な酒( 常圧焼酎とか)を樽詰めしがちでしたが、ほぼ空回りでした。
昨年末に球磨を訪問した際に、木下酒造、六調子酒造、 一期屋の方々から樽熟成のことを色々と聞いて、そして買って、 チビチビ飲んでいいます。 深野酒造や常楽酒造の減圧の樽熟成はめっちゃ美味いです。 そして、常圧の樽熟成は、六調子のようなハイランドと同じ温度・ 湿度での管理や、 若い酒とのブレンドなどのコントロールが必要なのではと感じました。
なので、今後の自家樽熟成は、減圧など割かし素直な酒を詰めて、 樽と原料の補完とかを意識してみようと思っています。
余談ですが、 常楽酒造のブレンダーは優秀だという噂を聞いたので、 次に球磨を訪問したら絶対に行こうと思っています。 長文失礼しました。
◼️e氏からの再返答
まだやり取りは続く。
常楽酒造は秋の露のところですね!興味深いですね。。
焼酎とバーボン、シェリー、コニャック樽を組み合わせた商品は市場にありますが、実はミズナラオークはけっこう合うんじゃないかなと想像しております。
ただ扱うのにノウハウが必要でおそらく高価なものだから商品化できるかというと……焼酎の樽熟成はまさにフロンティアなので追求していくとおもしろいですね。
新橋の店は @wassy1974さんと @congiroさんが頻繁に画像を上げてたので興味がわいて行ってみました。
めちゃくちゃおもしろい店でしたね〜。むちゃくちゃ楽しかったです。
ありがとうございました。実は昨日@congiroさんのお知り合いと思われる方が偶然いらしていてマスターと剣菱の話題で盛り上がっていたので、これは?と思い混じって少しだけお話をして大変楽しい時間を過ごさせていただきました。
いつかマスター交えてディープな話ができるといいですね。
という訳で、焼酎とか樽熟成への興味がますます盛り上がりそうな、めちゃんこ楽しいやり取りだった。
そして、会話に出てきた面子(玉箒のマスターも含む)で集まって、ディープな酒談義をしてみたいと強く思った。
<了>