新橋で酒のマンツーマンレッスン。
先週の金曜日のこと。
会社のイベントで残業した後、20時半くらいに玉箒へ向かった。
週末だから満席かもなーと思いつつ扉を開けるてみると、幸運にも空席があった。
おじ様3人グループと女性ソロ客の間に滑り込む。よっしゃ。よっしゃ。
この日の目当ては、玉箒のマスターがTwitterで告知していた滋賀県の地酒「不老泉」の生熟コレクション。
写真左から、
山廃純吟生山田錦55%中汲み 21by
山廃純吟生山田錦55%中汲み 23by
山廃純吟生赤磐雄町55% 23by
山廃純米生たかね錦60% 20by
というラインナップ。
これらは、滋賀県在住の日本酒コレクターの方の遺品であり、そのうえ不老泉の先代杜氏である山根杜氏時代の逸品とのこと。
もう誰か数寄者が駆け付けて飲んでいるだろうと思っていたが、何と4本とも口開け。
若い酒の口開けは好きではないが、冷蔵熟成7年以上とあらば望むところだ。
この4本をじっくり利いている間に、他のお客さんが店を後にして、マスターと2人になった。
2人であーだこーだ言いながら楽しくテイスティング。
自分の「不老泉」に対するイメージは、ワイルドとか、振れ幅が大きいとか、いかにも発酵食品っぽいとか、だいたいそんな感じで、そういう得体が知れない部分に大きな魅力を感じている。
この冷蔵生熟コレクションは非常に状態が良くて、7年以上という歳月で余分な刺激が除去されつつも、不老泉の一筋縄でいかない魅力を保っていると感じた。
4本のなかで個人的には「たかね錦」が面白かった。不老泉にしては静かな感じだったが、開栓後に大化けするかも。知らんけど。
そして、予想通り「雄町」が最も苦手だった。。。
何はともあれ、この不老泉生熟コレクションはマジ楽しい。
「美味しい」という言葉で片付けられない不老泉のアレがナニな魅力が詰まっている。
不老泉ファン、滋賀酒ファン、生熟ファンのうち少なくとも一つを自認される方々は、玉箒に急ぐことを強くオススメする。
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不老泉を飲み終えた後も、お客さんが来ないのを良いことに、終電の時間までマンツーマンの酒レッスン。
前出のコレクションから、天狗舞純米大吟醸の生熟。
うおお!旨い!!旨過ぎる!!!
これは天狗舞に惚れ直してしまう旨さ。。。
そして、OK枠の呉春普通酒。
これは確かコレクションではない。
濃くて、濃くて、ぶっ濃くて、旨い!!!
奈良漬けとの相性がパーフェクトだった。
ここからは毎回恒例、マスターの実験台として弄ばれるコーナー。
キノコの香りが共通する熟成日本酒、シェリー酒、マデイラワインの飲み比べ、さらにこれらのブレンド。
辛口の日本酒とチョコレートリキュールを交互に飲むことによって、香りの伝わり方、楽しみ方を実感。
こんな調子で、新橋の夜は更けていった。
当初は玉箒の後にもう一軒行こうと思っていたが、珍しくマスターとマンツーマンになったので、腰を据えて色々と楽しんだ。
そういえば、玉箒にはたいてい蒸留酒を目当てに訪れるので、こんなに日本酒を飲んだのは初めてかも知れんなー。
むっちゃ贅沢な金曜日の夜だった。
<了>