雄勝への再訪と紅葉鑑賞。【秋の三連休・宮城ファミリー旅行記(2日目の夜~3日目)】
宮城ファミリー旅行の2日目夜~3日目は、石巻市界隈で過ごした。
この界隈は自分的にちょっとした縁があって、是非再訪したいと思っていたのだ。
■石巻、とりわけ旧雄勝町との縁
本blogに重たい話題は似合わないのでごく手短に述べる。
以前自分が環境コンサルタントであった頃に、東日本大震災の津波被害状況調査でこの界隈を回ったことがある。
あれは3.11から約四ヶ月後の梅雨時のこで、南三陸町の「ホテル観洋」をベースとして、北は気仙沼市から南は石巻市までの範囲を対象に、国立公園及び国定公園の被害状況の現地調査を行った。
当時は、まだまだ津波で破壊された建物や、処分が追いつかない瓦礫の山がそこかしこに放置されており、地元の生活や産業は完全に停止していた。
自分がとりわけ強く衝撃を受けたのが、石巻市の「雄勝(おがつ)」という漁村の壊滅的な被害だった。
調査で初めて雄勝の中心集落に足を踏み入れた時、余りに何も無かったので、ここに漁村集落があったことを信じられなかった。
そして、他人事ながら「もしかするとゴーストタウンになるのでは…」と心配していた。
こういう縁があったので、今回の旅行の計画では、必ず雄勝を再訪しようと決めていた。
そしてネットで色々と調べていると、ただでさえ不便な雄勝地区の最奥部に位置する桑浜集落で、震災後に開業した漁師民宿があることを知り、一も二もなく予約した。
さて、いつも通りの気楽な旅行記に戻ろうか。
■「桑浜 漁師民宿」
民宿は、震災後に漁港から移転してきた高台の集落にある。
施設は新しく清潔で、チャキチャキした感じのおかあさんが温かく迎え入れてくれた。
夕食は雄勝の海の幸づくしで連日の超満腹。日本酒は石巻の地酒「日高見」を美味しく頂いた。
なお、自分は「ほや」が大の苦手なので予め省いてもらったが、桑浜のほやは絶品らしい。
この日も気分良く就寝。。。
■桑浜漁港の朝
恒例の早朝散歩。民宿がある高台から、桑浜漁港へと降りて行く。
漁港の朝の風景、むっちゃ素晴らしい。
以前は港のすぐ近くまで家が建っていたが、津波で流失してしまったそうだ。
漁師民宿を営む今野さんの家もその一つで、ご夫婦は無事だったものの、愛猫二匹が津波にさらわれてしまったとのこと。。。
気を取り直して、津波の被害を受けなかったエリアを歩いてみる。
宿に戻って朝食をたらふく食べ、最終日の観光へと出発。
この「桑浜 漁師民宿」は、まさに民宿ど真ん中という感じの素朴な宿だった。
息子らは優しく接してもらい、料理もとても美味しかった。
なお、ここは昨晩と違って「一日一組限定」ではない。
この日の宿泊者はたまたま我々ファミリーだけだったが、施設が相当コンパクトなので、複数家族が宿泊すると少々手狭に感じられるかもしれない。
■雄勝地区の沿道風景
さて、桑浜から海岸に沿ってレンタカーを走らせる。
震災から5年半経っているが、まだまだ工事が続いている。
立派な堤防を見て色々と思うところはあるが、それ以上の行動に踏み込む覚悟がない自分にできることと言えば、こうして観光で訪れて金を落とすことくらいだろう。
とにかく、雄勝を応援している(=必ずまた来る)。
■女川町の中心部
続いて、女川町の中心部。
以下の報道を見て、立ち寄ってみようと思った。
低層の商店街仕立てに整備され、海が見えるというのはなかなか良いと思う。
来訪時間が早すぎて店が半分も開いていなかったので、次回はもう少しまともな時間に来てみたい。
■JR石巻線・渡波駅
仙台に向かいがてら、事前に目をつけていた木造駅舎に寄り道。
ややモダンなデザインで、天井が高く開放感がある。
なかなか良うござんした。
■零羊崎神社と「もみじの杜」
事前の計画段階で、どこかで紅葉を見たいと思って検索していたら、石巻にある「零羊崎神社」のTwitterアカウントが目に留まった。
まず名前が面白い。「零」は無視して「ひつじさきじんじゃ」と読むらしい。
そして、Twitter担当の方が写真好きのようで、美しい写真をたくさんアップしている。
これは行くしかないということで、最終日の行程に組み込んだ。
まずは山の中腹にある本殿。
建物の雰囲気も、眺望もなかなか良い。
そして、お目当ての「もみじの杜」へ。
いやー、素晴らしいっすね。
夢中でシャッターを切っていたら、U社の安いジーンズが枝に引っ掛かって大破したが、そんなこと気にならないくらい素晴らしかった。
後からよくよく調べてみると、この牧山零羊崎神社は相当な由緒があり、また見どころが多いようで、今回は全貌を見ることができなかった。
古くて立派なだけではなく、もみじの杜のような新たな見どころを作ったり、SNSで情報を発信したりとポジティブなところが気に入ったので、是非また訪れたい。
この日は昼に新幹線を予約していたので、これにて観光を終えて、一目散に東京に帰った。
家族一同、大変楽しゅうございました。
最後に、旅の釣果とまとめを書く予定。
<続>