人の見のこしたものを見るようにせよ。

すべての道は地理に通ず。

2018年末・南九州ソロ旅行記④【旅の終わりと釣果など】

延岡から夜行バスに揺られて、早朝6時半に神戸に到着。

そこから路線バスに乗り継いで湊山温泉に向かう。

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ふぅ~、夜行バスの疲れが癒された。

 

湊山温泉がある平野界隈は、昭和の雰囲気が漂う街並みがとても良い。

神戸で住むならこの界隈が良いと思っている。

いずれじっくりと散策したいところ。

 

お次は、海に向かって元町に下り、路地裏喫茶でモーニングをキメましょうか。

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まだ開店準備中だった。。。

 

ここで、西宮の親戚宅に滞在中の家族から召集がかかり、旅行は終了。

大変楽しゅうございました。

 

◼️旅の釣果

まずは全体像。

写真以外にあと球磨焼酎7本を東京に直送した。つまり合計13本買ったことになる。 

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球磨焼酎ズ(半分)。左から大石のヴィンテージ、深野のヴィンテージ×2、秋の露のヴィンテージ、秋の露の樽熟ヴィンテージ、豊永の地元限定ヴィンテージ。 

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食べ物ーズ。あくまきとダイワファームのチーズを買えて良かった。 

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グッズーズ。白岳の軍手は、酒屋のご主人がしているのを「格好いい!」と誉めたらサービスでくれた。むっちゃ嬉しい。

あと、サービスで豊永酒造のカレンダーが入っていた。

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年末年始の実家滞在中に、買ってきたものを色々と楽しんだ。

 

(後日追記)

球磨から東京に直送した焼酎7本の写真もアップする。

  

◼️球磨地方の印象

2日目に雨に降られたこともあって、球磨地方の普通の風景、例えば山に囲まれた盆地の風景とか、そこに広がる田んぼとか、悠然と流れる球磨川とか、人吉の街並みとか、そういうものをほとんど見ることができなかった。

その限られた視覚的経験の中で感じたのは、「球磨盆地が想像よりも広い」ということだ。もっと山間部の小ぢんまりとした盆地を想像していたが、実はかなりの規模(72k㎡)であり、果てしなく集落と水田が広がっていた。

球磨盆地の中心都市は人吉市だが、実はその人吉市は盆地の西の端っこに位置しており、平坦部はそれほど広くない。人吉市の東側には丘陵があって、その東側の錦町・あさぎり町・多良木町あたりが広大な盆地の本体となっている。

居酒屋で同席した方から、ちょっと面白い話を聞いた。「人吉藩は表向きは2万石でも、実際は10万石あった。中央の役人が検地に来ても、人吉城の周囲で小さな盆地を見せてから、夜の宴会で球磨焼酎をしこたま飲ませてしまえば、奥の広い田んぼに気づかずに帰ってしまうのだ」と。

この会話から、南九州の山奥に根付く米文化をほんの少しだけ垣間見ることができた。

 

もう一つ、相良藩願成寺温泉でご一緒した地元のご老人から「人吉、仲良し、こころ良し」という言葉を聞いた。実際、旅行中にであった球磨地方の人々は皆さんおおらかで穏やかな印象だった。

球磨地方は、その外界と隔絶された地形ゆえに、鎌倉時代から明治維新までの700年間支配者が変わらなかった(その間に焼酎の製造方法が伝わり、球磨焼酎が地域に根付いた)。

隔絶された地方の人間関係は、どろどろとした濃ゆいものであったろうことは想像に難くはなく、実際に江戸時代の人吉藩はお家騒動が絶えなかったようだ。

そうした中で、どうやって「人吉、仲良し、こころ良し」などという言葉が生まれたのか、とても気になる。

この言葉が、閉鎖的な社会で争いを回避するための処世訓だったのか、過去の激しい内部抗争への反省から生まれた新しい言葉なのか、それとも焼酎を飲んで酔っ払えばどうでも良くなるというメッセージが込められているのか。。。

 

とにかく、球磨地方と球磨焼酎への興味は尽きない。

 

◼️初・宮崎県の雑感

それなりに全国各地を回っている自分が、なぜ宮崎県にだけ行ったことが無いかを考えてみると、「旅行のフックとなる特徴が思い浮かばない」ということに尽きると思う。

例えば、焼酎で言えば、周囲の鹿児島は芋、球磨は米、大分は麦という強固なイメージがあるが、宮崎県には特有のイメージが沸かない(芋・麦・米に加えてそば焼酎も結構多い)。

※日本最大の酒造メーカーである霧島酒造は宮崎県都城市に所在するが、都城市は鹿児島県との境界にあり「薩摩芋焼酎文化圏」に含まれると思う。

名物料理も「チキン南蛮」とか「冷や汁」とかあるにはあるが、ちょっと地味な印象がある(個人的に冷や汁は大好きだが、家で普通に作れてしまう)。

温泉も九州の中では少ない方で、全国的に有名な温泉は無い(最も有名なのはえびの市の京町温泉だろうか?)。

 

今回の旅行でざっと回って感じたのは、「宮崎県は地理的統一感が希薄なのでは?」ということだ。西米良村や綾町の山間部の風景と、霧島山麓の風景と、日南市の海岸部の風景と、県北の日向市や延岡市の風景は、全く異なるものに映った。

もちろん、どの都道府県でも風景はそこまで一様ではないが、それにしても直感的の宮崎県はとくに統一感が希薄に感じた。

 

統一感が希薄だと、観光情報の発信においてパワーが不足してしまうのだと思う。

まあ、根拠も何もないことなので、ここでは、事前の焼酎地理学的想像が、現地で主観的に確認されたということで留めておこう。。。

 

なお、帰宅してから調べたところによると、旧国の区分では「日向国」ということでほぼ一括りにされていたが、江戸時代には多数の藩で分割支配されていたし、一部は薩摩藩の支配下にあった。

また、明治維新後も一旦は鹿児島県に併合されるなど紆余曲折があったらしい。

こういう歴史的な経緯も、統一感が希薄に感じられたことと関係があるのかも知れない。

 

自分にとっての宮崎県の印象を確立し、その魅力を理解するには、今回の旅行で気に入った場所、気になった場所を再訪するしかないと思う。

それと、今回の旅行では、いずれ家族で行くである超有名観光地・高千穂を敢えて省いたので、ここにも行けば何かが見えるのかも知れない。

 

◼️個人的愛好度

恒例の格付け。

 

★★★★★:殿堂入り

球磨焼酎

あきしげゆ(生涯最高レベルの居心地の良さ。)

★★★★:殿堂入り候補

西米良村(九州の山村には興味があるので、いずれ泊まってみたい。)

人吉の共同湯(あといくつか回ってみたい。)

日向市細島(次回は食事なども込みで訪れたい。食べるところがあればだが。。。)

★★★:必ず再訪する

速開都比売神社(滝の水量が多い季節に再訪したい。)

サンロード酒一番

えびの駅(改装後の姿を見届けたい。)

都城中央卸売市場食堂

ダイワファーム(次はモッツァレラとリコッタを買いたい。)

延岡市街(昭和の街並み資産が結構あるのではと感じた。)

宮崎のうどん(県内の地域差もあってなかなか面白そう。)

★★:ついでがあれば再訪する

湯前駅

 

一勝地駅(周辺の集落を一度は見ておきたい。)

青井阿蘇神社

★:一度は経験できて良かった

渡駅

大畑駅

油津市街地

鵜戸神宮

祇園神社

油津駅

 

■おわりに

旅行の計画に当たって、以下の情報源を参照した。

 

「知られざる地元の名泉」は、九州の温泉旅行を計画する際には必見のサイト。

温泉に関わる人(経営者と常連客)に魅力を語ってもらうスタイルで、読めば読むほど現地に行きたくなる。

onsen.unknownjapan.co.jp

 

次は、宮崎県のうどんをまとめたサイト。

宮崎県でうどんというイメージが全くなかったので、とても新鮮だった。

ビジュアルも文章も要点よくまとまっていて、魅力が分かりやすく伝わって来る。

udon.mippy.jp

 

最後に、酒友・旅友・先輩ブロガーであらせられるcongiro氏からの情報。

福岡県人(現在は東京在住)ということで、九州には全体的に詳しい。

いずれ福岡とか北九州をアテンドしてもらいたい。

 

旅行記は以上。

来年もいろいろな場所へ行き、つらつらと記録を残して行こうと思う。

<完>