人の見のこしたものを見るようにせよ。

すべての道は地理に通ず。

子連れ旅行で「農家民宿」を奨める5つの理由【農家民宿特集:前編】

先日の旅行記に書いた通り、我が家のファミリー旅行では「農家民宿」に泊まることが定番となっている。
そして、小さい子供がいる家族は、みんな農家民宿に泊まれば良いのに…と思っている。

良い機会なので、なぜそんなに農家民宿にハマっているのか、そして人に奨めたくなっているのか、文章化してみようと思う。

■5つの理由、スタート。

①値段がお手頃。

まずは当たり障りのないところから。
子供が生まれると何かと物要りで、旅行の費用が気になり、旅行自体を減らそうという人も多いだろう。

その点、農家民宿は一泊二食付き8000円くらいがボリュームゾーンで、懐に優しい。

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②迷惑を気にせず自由に過ごせる。

子連れ旅行では、子供が周囲に迷惑をかけていないか、親としては常に気がかりなものだ。

農家民宿は「一棟貸し」スタイルが多く、そうでなくても数組までの小規模施設であり、家族のプライベート空間が十分に確保される。
なので、子供がはしゃいでも問題は小さく、マナーに過敏になる必要もない(もちろん一定の節度は必要だが…)。赤ちゃんの夜泣きで周囲に迷惑をかける可能性も小さい。

また、その辺でおむつ替えができたり、好きな時間に入浴できたりと、日常に近いリズムで過ごせるところも助かる。

さらに、部屋を複数使えるケースが大半で、子供を寝かしつけた後に、親は夜をゆったり過ごせるのも良い。

とにかく、子連れに伴う精神的ストレスが軽減されるのは有り難い。

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③子供を可愛がってもらえる。

農家民宿のご主人orおかみさんは、年配の方が大半だ。彼らの子供たちはとっくに独立し、孫は遠方に住んでいるというケースが多い。
なので、我が家の息子たちを温かく見守り、世話を焼いてくれる。

我が家が農家民宿で心の底から寛げる理由は、こういうところにあるのかもしれない。

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④親子ともども得難い「体験」ができる。

今まで泊まって良良かったと感じた農家民宿には、必ず、通常の宿泊では味わえない「体験」の要素があった。

例えば、奈良県の「里舎」では、宿に着いてすぐに五右衛門風呂の薪割り、朝は鶏舎で卵取り&餌やりなど。
静岡県の「いつか」では、おしゃべりしつつ楽しく食事の盛り付け&配膳、おやつのおはぎ作り体験など。
長野県の「農楽里ファーム」では、初めてのベジタリアン料理、絶景屋外テラスでの朝食など。

どれもこれも、親子で満喫できる素晴らしい体験だった。

また、都会で暮らす子供にとっては、農家民宿のロケーション自体が絶好の遊び場であって、散歩しながら虫を追いかけたり、近所の川で水遊びをしたり、夕陽や星空をみたり、たわいもないことを含む全てが得難い思い出になるだろう。

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⑤旅行先の日常を味わえる。

これは直接的な子連れへのメリットではない。

農家民宿の経営者は、生粋の地元生活者であり、農家として穀物や野菜を栽培している。
食卓に並ぶのは自家栽培又は近所で調達した食材であり、いわゆる「名物」ではない、その地域で本当に取れるもの、日常的に食されているものが提供される。
それらは一見すると地味だが、食べながら色々と話を聞くと、地域の個性が徐々に見えてきて非常に楽しい。
また、食べ物だけではなく、家の形態、様々な道具、周囲の風景、農村の生活サイクルなど、あらゆる要素から地域の「日常」を感じることができる。

たとえ子連れ旅行であっても、親は親でこういう旅行の醍醐味を味わえるところが、農家民宿の大きな魅力だと思う。

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■デメリットも書いておこう。

  • 遠くて不便:たいてい山奥にあり、自動車でしかアクセスできず、時間がかかるうえに悪路や狭賂を通らざるを得ないケースも多い。
  • サービスが行き届いていない:接客は基本的に素人だし、布団の上げ下げや食事の配膳などを自力で行うことも多い。
  • 当たり外れが大きい:ネットに情報が出ていないor少ないケースが大半で、行ってみると「外れ」ということもある。

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こういうのが気にならない人は、農家民宿に向いているだろう。

後編では、今まで行って良かった農家民宿を紹介する。

<続>